聖路加病院の名誉院長、日野原さんのお話

加茂郡七宗町 東禅寺 住職 泉 義明

今日は 昨年7月に亡くなられた日野原重雄さんのお話をします。

日野原さんは、聖路加病院の名誉院長であり、100歳を超えて なお現役の医者を勤められた方です。

こんな日野原さんは、人にとって「理想的な死」とは、家族や周りの人に「ありがとう」と言って死を迎えることと言っておられます。

この「ありがとう」の一言は、誰にでもある「死」に対する恐怖や悲しさより、温かさや安堵感を周りに与えてくれると言っておられます。

「ありがとう」と言って死を迎えることは、多くの人が望んでいることと思われます。

しかし、現在のような高齢化社会では、「ありがとう」と言って死を迎えることは大変難しく、まさに「理想的な死」だと思います。

このようなとき、今 生きている私たちにとって大切なこと できることは、日ごろから家族や周りの人に サラッと簡単に「ありがとう」ということではないでしょうか?

この「ありがとう」の一言は、確実に家族や周りの人の気持ちを 温かく和やかにしてくれると思います。安堵感を与えてくれると思うのです。

そして、何よりも世の中を明るく元気にしてくれるように思うのです。

今一度 「ありがとう」と口に出すことの 力・大切さ を考えていただきたいと思います。