各務原市 長楽寺 住職 古川道弘 師
本日は縁について少しお話させていただきたいと思います。
縁というのは不思議なもので、一つには思いもよらない所で繋がっていたりするものです。
新しく知り合った方と共通の友人がいたり、もしくは知り合いの身内だった、というような経験はございませんでしょうか。
また逆にいつの間にか気づかぬうちに途絶えてしまう縁でもあります。
これも諸行無常の中の一つとも言えるかもしれません。
蒸かしたお湯をそのまま放っておけば冷めていってしまうように、結ばれた縁も何もしなければ時とともに遠くなっていってしまうでしょう。
折角結ばれた縁を途切れさせないためには、何がしらの努力が必要ではないでしょうか。
ですが特別に難しいことをする必要はないと思っています。
例えば年賀状や暑中見舞いのような季節ごとのお手紙でもいいでしょう。
また今の時代多くの人がパソコンや携帯電話をお持ちと思いますで、電話したりメールを送ったりとちょっとした連絡がすぐにつくのではないでしょうか。
縁をつなぐ努力はそういったちょっとしたことでも十分だと思います。
少し話は変わりますが、縁という言葉が使われていることわざや四字熟語などを思い浮かべてみてください。
「袖振り合うも多生の縁」「合縁奇縁」など一つ二つはすぐ思いつくと思います。
そうした言葉が昔から使われていくつも残っているというのは日本人が縁というものを大事にしてきたかではないでしょうか。
このお話を聞いていだだいているのもきっと何かのご縁と思って、今までに結ばれたご縁を大事にして、少しでも長く続くように心掛けていただけたら幸いです。