秋の夜長に思うこと

美濃市 大禅寺 住職 大平 龍玄

秋と言えば、読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋など呼ばれることがあります。スポーツの秋を代表する行事として、運動会があります、学校や地域の運動会に参加し、汗を流される方も多いのではないでしょうか。最近は、いつまでも気温が高い日が続くからでしょうか、運動会を春に開催する学校が多くなったと聞きます。さて、縁あって、青少年の見守り活動に、参加させていただいています。会議などへの参加をはじめ、時として、地域の巡回を行っています。その席で、必ずと言ってよいほど話題として挙がってくるのが、インターネットがかかわった犯罪、いわゆるネット犯罪、サイバー犯罪と言われている犯罪です。インターネットを使用できる携帯電話の普及などにより、知らず知らずのうちに、子供たちが被害にあい、また、犯罪に手を染めてしまう青少年が多いと聞きます。その解決の方法の一つとして「親子・地域での絆作り」が有効とも伺がいました。「絆」を辞書で引くと「人と人との断つことのできないつながり、離れがたい結びつき」に合わせて「馬などをつないでおく綱」の意味もあります。決して、首に綱をつけて引っ張るのではなく、相手の気持ちに寄り添いながら、心と心の絆を深めてください。きっと良い解決策が見つかると思います。

犯罪と同じように、火災も気を付けなければなりません。火災は一瞬にしてすべてを失ってしまします。私は法事にお邪魔し、終わった後に、お施主様に必ずかける言葉があります。それは「お仏壇を少しでも離れるときは蝋燭、線香は必ず消してください」です。最近はLEDなどを使用し、本物そっくりに作られている蝋燭を、お使いの方も増えてはいますが、「火のついた蝋燭・線香は、消えるまでつけておきたい」と話される方も、たくさんお見えになります。その為か10分程度で燃え尽きる蝋燭や、半分に折って、短くした線香を使っている方もお見えになります。それでも、仏壇は燃えやすい物も多く、昔からよく耳にする言葉「火の用心」を、心がけていただければと思います。