加茂郡白川町 豊川寺 東堂 宇都宮直人
日頃、私達が食事を頂く時に大切にしている『五観の偈』と言うお唱えがあります。
その中の一番目に『功の多少を計り、彼の来所を量る』とあります。今頂いている食事は、誰がどの様にしてどれ位の月日をかけて作り、私達が食べられているのかよく考えて頂きましょうという教えです。学校給食では児童や生徒は栄養士さんから、材料に様々な説明を受けて、生産者の方々に感謝して給食を頂いています。特に地元でとれた食材については生産者の方達の御苦労や、新鮮な食材をおいしく子供達に届ける努力などを直接聞く事ができます。この感謝の気持ちをいつまでも持ち続けてほしいと思います。
又、四番目の教えには『正に良薬を事とするは行枯を療ぜんが為なり』とあります。食事をよい薬であると思って頂き、命をつなぐために頂きましょうという意味です。日々の食事は、命や体を養うものでありますから、暴飲暴食をさけ、腹八分目を心掛けるのが良いと考えられます。私は外食をする時に多く注文して残してしまったり、食べ過ぎてしまい反省する事がありますが、皆様はどうでしょうか。
どこで食事を頂く時も『五観の偈』の教えを忘れないで、合掌していただきます。食後にも合掌していただきましたと感謝の気持ちでお唱えして頂きたいと思っております。