AI(人工知能)と科学技術の発展に人間としてどう向き合うのか?

恵那市 玉泉寺 住職 龍田 無名 師

皆様、今日は。私は恵那市にあります玉泉寺住職の龍田無名と申します。今年も瞬く間に時が過ぎ去ろうとしております。常日頃、一日一日を過ごしておりますと、時間が経つのが長く感じますが、一年が過ぎ去るのは早いと感じられる方が多いのではないかと思います。不思議なことですが、特に年の瀬が迫ってくると、尚更感じられるのではないでしょうか。そこで本題に入りますが、近年文明の発展とともに科学技術の発展や世の中の変化が、物凄い勢いで進んでいます。子供のころにテレビで見たSF映画の世界が現実になろうとしていることもあります。AI(人工知能)のそのひとつであります。

以前、新聞やテレビでも掲載されておりましたが、AIの発達により将来なくなる職業が紹介されておりました。そのうち私たち僧侶もそのひとつであります。お経を大人慧するのも人間ではなく、いわゆるロボットがしてくれます。銀行でも人員削減が進んでおります。企業側からすれば、人件費削減といったメリットもありますし、人間よりも確実であるという点があるかと思います。今後、様々な分野でAI(人工知能)が急速に応用されることは避けられないでしょうし、また新たな時代を迎えることでしょう。

私は,AIを否定しているわけでもなく、科学技術の発展を否定しているわけでもありません。私自身、その恩恵をいただいているわけですから。申し上げたいのは、人間とAI

科学技術の程よい調和つまりバランスが大切ではないかということです。

そして私たち人間の心のバランスのとり方が、今求められているのではないでしょうか。