「同事の行い」

美濃市 善應寺 住職 雲山晃成 師

皆さんは、修証義と言うお経は知って見えるかと思います。

そのお経の中に四つの大切な行いが、記されています。

今回はその四つの行いの一つ同事について、お話をさせて頂きます。

同事とは、同じと言う字と、事と言う字です。事を同じくすると書きます。

たとえば、水を器に入れるとします。水はその器に隙間を作らず、ぴったりとあって器に入ります。どんな形の器にもぴったりと自ら形を変えて入ります。しかし、水自体は形は変われど、何も変わりません、しっかりと水であり続けます。

人間の如来は、人間に同ぜるが如しと道元禅師様が言われているように、仏様が人を導く時は、仏様の姿ではなく人の姿になって導かれるのです。

同事とは、人に寄り添い周りの人達と融和協調し、時には助け合いながら行う菩薩経です。どんな人にも水のように柔軟に、ぴったりと心を寄せて行うことが出来たならば、仏様に私が変わって行ったと同じことなのでしょうね。