「仏に向かい合い―自分に問う」

曹洞宗岐阜県宗務所所長 多治見市 安養寺 住職 小島尚寛 師

新年明けましておめでとうございます。皆様の益々のご健勝をお慶び申し上げます。日頃より、このテレホン法話をご拝聴頂き御礼申し上げます。

今回で、所長としてのテレホン法話、6回目となりました。

新型コロナ感染症もここに来て、稍や落ち着き始めたといえども、世の中は多くの事件、事故、自然災害と苦難の日々は絶ゆることはありません。

我々一人一人の力では、その苦難に立ち向かうことはなかなか出来ません。

しかし、助け合い、幸せを願い、それが喩え小さくとも、僅かであれ、安らぎの時を願い、行い続ける。

そして、人を思う心ことが、集まり、重なり合えばこそ、やがて大きな力となり、明るい社会の未来に繋がる礎となることでありましょう。

積土成山(せきどせいざん)「努力を積み重ねれば、大きなことを成し遂げられる」ひとつひとつの積み重ねがやがて大きな山となる。

その中に今、自分として何が出来うるか、常に私たちを見守り続けて頂いている、仏壇に居ませし、ご本尊様、ご先祖様、そして菩提寺のご本尊様であるがこそ、その仏に向き合い、自分に問うことにより、我が道が開けるのかもしれません。

人生はその時その時の積み重ね。心静かに今を見つめ、ともに学び、ともに願い、ともに実践して、仏に向き合い、自分に問う。新しき良き年へと、共に一歩を進み出しましょう。

怨敵退散、如意吉祥ならんことを。合掌。