「終活」

飛騨市 玄昌寺 住職 澤田祥信 師

現在、人口減少時代、人生100年時代と言われています。何か、高齢者ばかりの世界になるのではないかと、世間では、どちらかといえば、悲観的なことばかりで、若者に未来がなく、年寄りがあたかも悪いようにも思えるような言われ方をしています。

老いは、私たちが何をしようともおとずれるものです。

高齢者にとり喜び、幸せの要素とは、「健康の維持」「良い人間関係」「ある程度の経済生活」です。どれ1つ不足していても、良い人生が送れないものです。

また、私たちには、必ずや死というものがやってまいります。その死を恐れてばかりいるのではなく、安心して、その日を迎えることができるように準備が必要です。

自分の歴史をまとめておくこと、家族、親族、親友、たいせつな人のこと、自分の体のこと、預貯金のこと、財産のこと、借金のことなど、自分がいなくなれば、残った親族が困らないように、きちんと残しておくことが大切です。

私たちは、100歳まで頑張って、健康で生きて、死を迎えた時には、すべてを、きちんと整理できていて、惜しまれながら、この世を去れればと思います。

今からでも遅くありません。自分の身のまわりから始めませんか。