本巣市 千光寺 住職 岡田英隆 師
未来を生きぬくためには「たくましさ」が必要です。「たくましさ」とは、「意志が強くてくじけない」といった意味です。つまり「たくましい人」とは、「苦難を克服して力強く生きる人」のことを言います。
では、「苦難を克服して力強く生きる人」とはどんな人のことでしょうか。私は「強さ」と「しなやかさ」を兼ね備えた人のことだと思います。
よく「強さ」や「堅さ」を表現するときに「焼き物」の話が用いられます。「堅い」ものと「堅い」ものがぶつかると割れてしまうという話です。同じように堅い木と堅い木がぶつかると折れてしまいます。しかし、そこに「しなやかさ」が加わると「竹」のように折れなくなります。「竹」のような「強さ」と「しなやかさ」を、身に付けることができれば「たくましい」生き方に少しでも近づくのではないでしょうか。
竹がしなやかで折れない理由のひとつに「節」が挙げられます。この「節」があることで「強さ」と「粘り」が備わります。私たちにとって「節」とは、「生活環境が変化した時」や「新年を迎える時」などがあります。また、「自分の成長が実感できた時」なども大切な「節」になります。
天に向かって真っすぐ伸びる「竹」の様子は、自分の目標に向かって、未来を切り拓き、突き進んでいる姿そのものです。
ご自身と重ね合わせると、「未来を生きぬく」ために「たくましさ」を身に付けることは大切なことだと思いませんか。