「新年によせて」

関市 天徳寺 住職 水野 弘基 師

皆さんこんにちは、こんばんは。関市天徳寺住職、水野弘基と申します。

お正月といえば、お寺にお参りに行く機会も多くなる事と思います。本尊様に今年一年の無事を願い、ご先祖に新たな年の御挨拶をする。というものです。

お寺では正月三が日の間、毎日今年一年の無事を御祈祷し、大般若のお札を皆様のご家庭にお届けします。

かつてお正月は年が改まる大きな節目として、皆でお餅を搗き、遠方に行っているお子さんやお孫さんが実家に帰ってくる。お寺や神社に初詣をして家族団欒で過ごす、というのが普通でした。昨今は七連休だ、九連休だということで温泉に行く、海外に行くという方も多いようです。もっともこんな時じゃないと連休が取りづらいのも確かで時の流れに順応していくのも一概に悪い事だとも思いません。

 

先日お葬式を出された方からこんな質問を受けました。

「お葬式を出したばかりだけど、忘年会や新年会、そして初詣はどうしたら良いでしょう?」というものでした。私はこう答えました。

「昔なら一年は喪に服すものだったでしょうが、今日日は時の流れも速いので四十九日が終わっていれば問題ないでしょう。私の考えなのでご家族で相談してみて下さい。」

と言うと、少し嬉しそうに

「毎年、初詣でお伊勢参りをしているので行かないと寂しくて、どうしようか迷っていたんです。それなら行ってきます、」

と言われました。それでいい。と私は思いました。

昭和の中頃までは、どの家庭も三世代同居が当たり前で、日本の古来の風習は自然におじいちゃんおばあちゃんがやっていることを見て覚えました。昨今は核家族で、なんとなくお寺の事はおじいちゃんおばあちゃんの仕事。特に気にすることも無く、覚える間もなく、おじいちゃんおばあちゃんが亡くなってしまうと、急に何をどうしていいやら分からなくなってしまうものです。

お葬式ってどうやってやるの?法事ってどうやってやるの?お布施はいくら包んだらいいの?このご時世では仕方の無いことだと思います。お寺は何も怖いところじゃありません。どんなに初歩的なことを聞いても怒られることはありません。気軽にこうゆう時はどうしたら良いでしょう?と聞いてみましょう。きっと優しく教えてくれるはずです。そしてもし、お正月やお盆におじいちゃんおばあちゃんに会う機会があれば、そんなことを話題にしてみるのも良い事だと思います。

皆さんにとって今年がより良い年でありますように。