「挨拶」 

飛騨市 洞泉寺 住職 栃本孝規 師

おはようございます。

皆さんは普段から家族の方や、職場・学校の人に挨拶をするでしょうか?

挨拶とは元々、禅の言葉で「一挨一拶」を表し、それは問答の事を表します。

師匠が弟子に問いかけをし、弟子がそれに答える。修行僧同士でも行います。その問答により弟子がどれだけ成長したか、また師匠の教えを学び、お互いの悟りの深浅を試します。それが挨拶になります。

私たちは普段から、おはようございます。や、こんにちは。と言った挨拶を使いますが、毎日挨拶をすることにより、その相手が今日はいつもより元気があるな。昨日より元気だから、何か良い事があったのかな。と思う事があります。反対に、今日はいつもより元気がないな。機嫌が悪そうだから、嫌なことがあったのかな。今日は声が弱々しい、体調が悪いのかな。と思う事もあると思います。

普段から挨拶をしていないと、それが分からなかったりしますし、挨拶はコミュニケーションの入口だと思いますので、コミュニケーションが取りにくかったりすると思います。私も朝起きたら、必ず家族に挨拶をしますし、平日は働いているので、職場に行き同僚に挨拶をします。

気が合わないと思う人であっても、挨拶をし、言葉を交わしたら、意外な一面が見つかり、仲良くなれるかもしれません。

普段から挨拶はしないと言う方は、是非とも挨拶をして頂き、普段から挨拶をすると言う方はこれからも続けて頂き、人と人との輪を大きくして、楽しく実りのある人生にしていただけたら幸いです。