曹洞宗岐阜県宗務所 所長 安養寺 住職 小島 尚寛 師
令和6年が暮れ、令和7年新春を迎え、皆さまの万福多幸をご祈念申し上げます。
日頃より、このテレホン法話をご拝聴頂き御礼申し上げます。
今回で所長としての新年テレホン法話、7回目となりました。
顧みますと、令和6年は、正月未曾有の能登半島震災に始まり、多くの自然災害・事件・事故、世界各地に生じる紛争等に苛まされ、心を痛め、苦悩の日々、絶ゆることがありませんでした。
しかし、先人たちは、多く苦しみ、悩みの中を生き、その時、その時を乗り越えて参りました。
我々ひとりでは、なかなかその苦難に立ち向かうことは出来ませんが、お互いに助け合い、幸を願い、人を思う心、喩え小さくとも、僅かであれ、安らぎを求め、行い続ける。
その行いが、重なり合い、集まることにより大きな大きな力となり、明るい社会の未来に繋がる礎となることでありましょう。
我が宗門には「授戒会」という修行があります。
一言でお伝えするのであれば、今までの生き方を省みて、自らの行いを振り返り、仏様の前でお釈迦様のお教え(戒法)に沿った生き方を学び修行することで、より良い生き方を更にお誓い申し上げ、仏弟子となって戒名を授かる儀式です。
昨今、その儀式・修行に出会う機会が殆ど無くなってしまいました。この修行は自らの修行に止まらず、周りの方々をも善き道(善道)へと導く尊いご修行でもあります。
宗務所として、令和8年6月、大本山永平寺禅師様をお招きして、東農地区(多治見)にて執り行う予定です。
詳しくは菩提寺さんを通じてご案内致します。是非ともひとりでも多くの方に、この善きご縁に出会い、結んで頂けますよう願うものであります。
今の苦難を乗り越え、
善きご縁を結ぶ仏と出会う
新しき良き年へと進み出しましょう。
万福多幸 如意吉祥ならんことを