恵那市 玉泉寺住職 龍田無名 師
永い人生において、今まで良い事もあれば、悪い事もある。それは誰もが経験してきた事かと思います。人は自分の都合の良い様に物事が運んだ時は、気分的にすごくいい感じを得るかと思いますが、その反面、悪い事が起こった時、その事実を避けて通りたく思ってしまいます。例えば今日お出かけという時に、朝起きて大雨が降っていたら、気分的にすごく残念な気持ちになるかと思います。それと同様、せっかく出かけるのを楽しみにしていた家族や友達も皆、気分的に重くなる様な気持に包まれる事かと思います。しかしそれはいたしかたありません。逆に天気が晴れた時は、すごくいい気分になる事かと思います。ただ、天気は私達の都合よく晴れたりはいたしません。
ただ天気だけでなくどんな状況に置かれても、良い時が訪れた時、もしくは悪い時が訪れたにしろ、私という人間にとって、その日、その時というのは一度しかありません。『日々是好日』というのは、雨であれ晴れであれ現実を受け入れれば、どんな日でも毎日は、新鮮で最高に良い日だという意味です。
良い日も悪い日もその時その時を大いに味わって過ごせば、その時というのは又その日というのは、かけがえのない日になるという事です。
私達の今生きているこの尊い時間を大切にお過ごししていただき、『日々是好日』という言葉をふと思い浮かべていただければ、どんな状況であれ、その日というのは、大変かけがえのない日でございます。『日々是好日』どんな日でも良い日だといえますか?