心を洗う

岐阜市此花町 医王寺 住職 透 隆嗣

肌を過ぎる風が清々しい、新緑の若葉がまぶしい季節となりました。

私たちは、雄大な自然を眺めるとき、感動する話を聞いたとき、読んだとき、心の触れる何かを感じたとき、心が洗われる様な気持ちになります。

日々の生活の中で、「心を洗う」どのようにやればよいのかと考えると思います。体の汚れは毎日お風呂に入れば落とせますが、心に浮かんでくる迷いや疑い、何かモヤモヤした気持ち、私たちの目を曇らせる様々な心の汚れを落とすには、何をすればよいでしょうか。

気持ちを切り替えて、新たに一歩を進めていく。そのために、心を鎮めて座り、自らを省みて体の中から様々な思いを振り払う。座禅をしていただくのも良い方法でしょう。しかしそれだけではなく、美味しいものを食べる、体を動かす、読書をする、散歩をする等というように気持ちを切り替える方法は人それぞれであるかと思います。

大切なことは、心の汚れをいつまでも残しておかないことであり、その日のうちに洗い流して、毎日を過ごしていきたいものです。