心に育む挨拶を

各務原市 長楽寺 住職 古川道弘

あなたは毎朝ご家族やご近所の方に「おはよう」と挨拶していますか。私は毎朝必ず、家族同士の挨拶は大切に実行しています。挨拶をすることによって、まず自分の心を開き、同時に相手の聞かれた心との交わり方によって、お互いの心を通わせ合い、理解し合うのです。どんな話し合いも、心が閉ざされ
ていたのでは、決してうまくいきません。
人間関係はすべて挨拶に始まり挨拶に終わります。たとえば、よそのお宅を訪問した時、まず挨拶、用件が終わり、帰る時も挨拶して帰りますね。いうならば、挨拶は心の交わりのための架け橋であり潤滑油だと言ってよいでしょう。
心は人とのつながりの中で育まれます。そのつながりを生むのは言葉、なかでもまず第
一に「挨拶」であります。朝しっかり「おはよう」と言い、自分に施してくれる方に「ありがとう」と心を込めて言葉にすることであります。
家庭内の挨拶は「おはよう」から始まって、食事の時の「いただきます」「ごちそうさま」、出かける時の「行ってきます」「行ってらっしゃい」、帰った時の「ただいま」「おかえりなさい」、そして夜やすむ前の「おやすみ」、この八つしかありません。この八つがすべてできなくとも、せめて五つや六つはぜひ毎日実行したいものです。
皆様におかれましてはご自身のご修行、またこれから先に立つ頼もしい子供たちのために日々の中でたくさんの心のこもった言葉を掛け合いましょう。