仏に祈る

高山市 大隆寺住職   中井 滕岳

私達宗門は、必ずご祈祷の法要から始まります。最高最尊の釈尊とその教えの法、そして

この大宇宙にうごめくエネルギーを仏教では、報身仏と云って仏様と仰ぎ見て供養致します。

その功徳力を願って、どうか「国土安穏、万邦和楽」と祈念するので有ります。即ち、毎年

地震や風水害などの自然災害で多くの被災者が大変な目に遭っています、そして、きょう

明日に起きるかも知れない最大級の東南海地震が予測されていながら、科学や人の力では

どうすることも出来ない、ただひたすらに穏やかで有って欲しいと、全てがかなわぬとも、

心を込めて祈らずにはおれないのでありませんか。

ところで、自然界や人間社会は常に著しく変化をしています、その中で現代知識人の多くは

神や仏はいないといいながら、自らの命に関わる様なハットした時、思わず手を合わせた事が

有りませんか,或いは身近な方が病気になられた時、心の中で祈る事が有りましょう。その時

何に向かって祈っているのでしょうか、測り知れない大宇宙のうごめくエネルギーを感知して

その精神的心の中にあるものを仏と信じて祈るのです。科学では割り切れない不思議な現象

それが宗教の世界なのです。ぜひ、貴方も本尊様を通して真剣に念じ祈ってみては如何か。

思い悩む様な問題が生じた時など、必ず自ずと応えが返ってきて、大安心が得られるので

あります。