コロナ禍で思いやりの心

土岐市 正福寺 住職  大島順昭 師

横浜港に寄港したクルーズ船で、新型コロナウイルス患者が見つかり、はや一年以上が経ちました。あっという間に世界中に広がり未だ終息の兆しも見えません。皆様も、こんな世の中が来るとは思いもよらなかったことでしょう。

人込みを避け、家に籠りがちになり、マスクをしなければ外出もできない、そんな日々になってしまいました。マスクを着け、人と人との間隔をあけ、会話も小さな声でしなくてはなりません。なんだか人情味が薄れていきそうな気がします。こんな時こそ、心の中で思いやりの心を持ち、人と接していきたいものです。

そんな人は、相手の気持ちを考えて相手の様子をよく観察して気遣い、相手の意見や要望も尊重できるような

そんな人は、損得勘定を持たないので相手に対して態度を変えたりなどしないと思います。

そんな人は、周りの人からも信頼されやすく誰からも愛されるでしょう。

又、言葉の使い方も大切だと思います。相手を思いやる言葉を使おうではありませんか。

我が曹洞宗の開祖 道元禅師様の御詠で「春は花、夏ほととぎす、秋は月、冬雪さえてすずしかりけり」と詠まれました。美しい四季の移り変わる自然と共に生きている日本人の文化を述べられたものです。今コロナ禍で大変な時代になってしまいました。相手の顔もマスクで隠れ、表情も分かりづらいとは思いますが、少しでも相手を気遣う心をもって接していきましょう