「未来を考える」

恵那市 長徳寺 住職 松本康巡 師

今年は新型コロナウイルスの為、また豪雨などの災害もあり、本当に大変な年でありました。皆様の無事・健康をお祈り申し上げますと共に、これからも油断せぬ様、気をつけて過ごして行きたいのものです。

この様な状況の中で気付く事もありました。特に思うのは先の事をよく考えるべきという事です。先々の予定を立てたりするのは当然の事ですが、今以上に未来を予測して十分な準備・行動をする必要があると思います。

仏教で、過去・現在・未来についての教えがあります。過去は現在の原因であり、未来は現在の結果であると考え、過去には戻れないし、未来に行く事は出来ないので、今現在の一瞬一瞬をしっかりと生きて行く事が大切であるという教えです。

まさにその通りですが、現在の病気や災害などが起こる社会情勢の中、未来がどうなるか分らないという不安がありました。これからもそれに向き合い、悪い状況も想定しての対策を社会でも個々でも行って行かなくてはなりません。

社会全体でも、これを境に色々な物事がより合理的に変化して行くと思います。かなり急激な変化ですが、時世に応じて考え方や価値観は変わります。変わらずにはいられない状況もあり、時勢をみて柔軟に変化をして行く事が良いのではないでしょうか。

未来がどうなっているのかを考えて、そこからどうして行くのかを考える事が重要になると思います。更には、人生において何が大切なのか見つめ直し、改めて考える事もして行きたいものです。