「未来に向けて私たちが果たす役割」

美濃市 大禅寺 住職 大平龍玄 師

皆さんはエスデイジーズ、(SDGs)「持続可能な開発目標」という言葉を耳にされたことはありますか。一見難しそうな言葉かと思いますが、しばらくの間お付き合いください。

SDGsとは2015年国連サミットにて採択された、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂のある社会の実現のため、2030年を年限とする17の国際目標のことです。「①あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」「②飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を推進する」など、貧困や飢餓、環境問題、経済成長など、幅広い課題が網羅されています。それぞれ17の目標には、さらにターゲットと呼ばれる169の行動目標が示され、日本においても国、自治体、企業などにより、様々な取り組みが行われています。一見自分には関係ないと思われるかもしれませんが、身近なことでは、レジ袋の有料化などによる、海洋プラスチックごみ削減の取り組みが、目標⑭持続可能な開発のために海洋資源を保全し、持続可能な形で利用しよう」のターゲット1「海洋堆積物や富栄養価を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する」にあたります。私も普段いわゆるエコバックを持ち歩かないため、コンビ二などにて買い物をした時、当たり前の様に商品を入れ持ち歩いていた、レジ袋の有料化は、非常に不便を感じています。なれた行動を変更するには、大変なことも多いとは思います。自分たちさえよければ、次の世代はどのようになってもかまわない、と思う人はいないと思います。皆さんもSDGsに参加し17の目標のうちどれでも構いません。それぞれが自分のできることから取り組むことにより「共に成長し、他者を思いやり、環境を大切にする」社会の実現に向けて、動き出してみませんか。