「大切な日々を安らかに」

岐阜市 吉祥寺 住職 志比道栄 師

はい。皆さんこんにちは。

コロナ禍の中、いかがお過ごしでしょうか?

毎日、マスコミから流れる本日の感染者数や死亡者数などを見ていると正直、私も気が滅入っております。

このお話を録音しているのが1月下旬ですので、配信される4月にはコロナも落ち着いている事を心から願っております。

25年前、私が永平寺で修行していた時に禅師様から次の様なお言葉を伺いました。

「死ぬ覚悟の出来ていることを悟りと誤解している人が多いが、悟りとは命ある限り平気で生きることである。」

また、

「真理を黙って実行するのが大自然。褒められようと褒められまいと、時が来れば花は咲き、自分のやるべきことを黙ってやって去っていく。そういうことが実践であり、教えであり、真理だ。」

平成20年にお亡くなりになられた宮崎禅師様。当時百歳を越える禅師様のもの静かで確信に満ちたお言葉は、聞く者の心に沁みるものであり、おおきな教えでありました。

「真理を黙って実行するのが大自然。時が来れば花は咲き、自分のやるべきことを黙ってやって去っていく。」

お言葉は当たり前、簡単な事にも聞こえますが皆様はどうでしょうか。

この混濁の時代に私たちは慌てず騒がず、他人を思いやり自分を大切にして、自らが為すべき事を黙々と行う。これが安らぎへの道ではないかと私は思います。

まだまだ大変な日々が続くと思いますが、大変と思うときこそ、ちょっと立ち止まり、深呼吸をして、慌てず騒がず大切な日々を生きていきましょう。