「うちの飼い猫」

本巣市 悟春院 住職 戸田和雄 師

今我が家に一疋の猫が住んでおります。ちょうど六年程前息子が猫を

欲しいと言い出したので保健所に電話して貰って来ました。

小猫が二疋居ると言う中、実際は一疋しか居りませんでした。生後二~三ヶ月ぐらいの小猫で檻に入ってじっとこちらを眺めておりました。やがて家に連れて来て一日目、二日目は食事をしないでいましたが、

やがて自分から食べ始めました。その猫も亡き母の部屋に住み着いて

おります。今は猫自体もこの家に慣れて来て大事な家族の一員として

暮らしております。

毎日外に出て何時間か帰って来ない事があります。恐らく自分の縄張りを回って帰ってくるのでしょう。帰って来ると自分の部屋の外で

ニャンニャンと鳴き、その鳴き声でドアーを開け部屋の中へ入れてやります。部屋に入ると、寛いでおります。

人は地球上で、自分だけの世界ではなく地球上で暮らしている我々の身近な犬や猫や又この自然界に住んでいる動物達それが野性であっても野性でなくても生きる権利があり、人間界と同等な生存すべき権利を

持っているものと思います。

その自然界と同等な権利はわが宗派の禅の道坐禅の道と同じだと思います。

地球上の万物は人間だけでなく伴に生きる仲間と思い同等に時間を

費やすかけがえの無い社会の仲間として手を携えるべきと思います。北海道に住む羆でも身近な山野に生息している亀や狸や狐でも山の烏でも併に共存して生きて行こうと思います。